ヘッジファンドマネジャーで資産家のスティーブ・コーエン氏が、ついに米大リーグ(MLB)、ニューヨーク・メッツの買収に合意しました。
メッツは、ウィルポン家およびカッツ家の一族が出資する法人スターリング・パートナーが現在のオーナー。この度、コーエン氏とオーナー間で買収が合意。

トップ画像出典nydailynews,JenniferLopezInstagram

 

スティーブンA.コーエンとは

Steven A. Cohen (1956年6月11日ニューヨーク生まれ)

アメリカのヘッジファンドマネージャー、ヘッジファンドPoint72 Asset Managementの創設者。世界で最も価値のあるプライベートアートコレクションの1つを所有しており、その額は$1ビリオン(約1100億円)を超える価値と推定されています。

しかし、2013年に設立したS.A.C. Capital Advisorsが、インサイダー取引で有罪判決を受け、$1.8ビリオン(約1980億円)の罰金となりました。

ビリオネアのスティーブンですが、ユダヤ系の両親に育てられ、父は洋服メーカーで働き、母はピアノのレッスンをするごく普通の家庭でした。大学卒業後、スティーブンは1992年に、わずか2,500万ドルでヘッジファンドをスタートし、そのファンドが少なくとも$14ビリオン(約1兆5400億円)を管理するまで成長、世界中で約900人を雇用しています。

2020年スティーブンA.コーエンの推定総資産は、$14ビリオン(約1兆5400億円)

 

 

 

ジェニファー・ロペス & A. ロドリゲスも買い意欲

出典Alex Rodriguesinstagram

これまでメッツ買収で、メディアが盛り上がった理由のもう一つには、歌手のジェニファー・ロペスとパートナーの元ヤンキーズ、アレックス・ロドリゲス氏(以下Aロッド)が、メッツ買収に名乗りを上げていたこと。

しかし、先月末、Aロッド側は撤退した、と報じられていました。ところが、まだここにきて、まだあきらめたわけはないようです。

実は、コーエン氏が提示したとされる、23億5000万ドル(約2500億円)は、Aロッドたちの提示額と同額、またはそれを上回るものだと主張しています。そして、こんな声明も、

「メッツを買収することができれば10年以内の世界一を約束し、実現しない場合はニューヨークのチャリティーに1億ドル(約106億円)を寄付する。」

しかし、コーエン氏がどのような交渉をしたのかわかりませんが、オーナー側と合意したことで、後は、MLB30球団のうち23球団のオーナーからの承認を得れれば、晴れて正式にコーエン氏がオーナーなるという段階まできています。

実際には他にも、NFLのブライアン・アーラッカーらも$1.7ビリオン(約1800億円)の入札で名乗りを上げていました。

さて、お分かりの通り、買収が2500億円にもかかわらず、個人が名乗りをあげるなんて、アメリカは離婚慰謝料も高ければ、球団の価格も高い。

日本では、企業が買収をすることが多いですが、アメリカでは個人も名乗りをあげることが多い、それだけ個人のビリオネアが多いのか。

ちなみに名前のあげた候補者のそれぞれの2020年の推定資産は、

・スティーブンA.コーエン $14ビリオン(約1兆5400億円)

・ジェニファー・ロペス $400ミリオン(約440億円)アレックス・ドロリゲス$350ミリオン(約385億円)

・ブライアン・アーラーカー$16ミリオン(約18億円)トラビス・ケルス$20ミリオン(約22億円)デマルコ・マレー$16ミリオン(約18億円)

ジェニファーとAロッドは、二人合わせて$750ミリオンで、どうやってスティーブンの入札額23億5000万ドル(=$2.35ビリオン)を入札したと言ったのか定かではありませんが、それでもインスタグラム1億3000万人を超えるフォロワーを持つジェニファーが、オーナーとなれば、宣伝効果が大きく、興業効果も期待できそうでもあります。

 

さて、日本と比べると、興行収益も違うので、比較にはなりませんが、
ちなみに日本買収価格は、

・ソフトバンク ホークスを約200億円

・DeNA ベイスターズを約65億円

2004年ソフトバンクが、約200億円(球団50億円、興行権150億円)ホークスを買収。その他、年間48億円でレンタルしていたスタジアムを870億円で買い取り。

2011年には、DeNAがベイスターズを約65億円で買収。いづれにしても企業が買収しています。

 

さて、もう一つ思い出したいのが、日本人(一部企業)がMLBのオーナーだったこともありました。

1992年、シアトル・マリナーズが経営危機に瀕しているとき、任天堂が、「長い間、シアトルに任天堂の米国本社を置かせてくれたシアトルへの恩返し」として、社長の山内氏がポケットマネーで、マリナーズの株式を購入しました。しかし、MLB機構が日本人が球団を買収することに難色を示し、山内氏の株保有率は49%に抑え買収に合意しています。

 

巨額にもかかわらず個人買いするMLBオーナービリオネアたち

MLBのオーナーたちってどんな人?買収額ランキング

 

 

⚾️ ロサンジェルス・ドジャース 2012年買収額 $2,000ミリオン(約2,200億円)


マーク・ウォルター Mark Walter 1960年生まれ アイオワ州出身
シカゴとニューヨークを本拠地にする実業家。資産が2,900億ドルを超える非公開株式会社グローバル金融サービス会社、グッゲンハイムパートナーズの最高経営責任者です。

マーク・ウォルターの推定総資産は、$1.7ビリオン(約1870億円)
2020年チームの評価額は、$3.4 ビリオン(約3,740億円)

 

 

⚾️ マイアミ・マリーンズ 2018年購入額 $1,300ミリオン(約1,430億円)


ブルースSシャーマン Bruce S. Sherman(1948年5月生まれ)ニューヨーク出身
ユダヤ人であるアメリカの実業家 1985年から資産管理会社Private Capital Managementの運営で資産を築き、2018年にマイアミ・マーリンズを買収しオーナーとなりました。
2020年チームの評価額 $980ミリオン(約1000億円)

 

 

⚾️ カンサスシティ・ロヤルズ 2020年購入額 $1,000ミリオン(約1,100億円)


ジョンJ.シャーマン アメリカの実業家
2019年11月に承認され、2020年にカンサスシティ・ロヤルズの新オーナーになりました。
2020年チームの評価額 $1.025ビリオン(約1130億円)

 

 

⚾️ シカゴ・ブルス  2009年購入額 $845ミリオン(約920億円)


トーマス・スチュアート・リケッツ Thomas Stuart Ricketts(1966年5月23日生まれ)

証券会社や個人投資家により効率的なアクセスを提供する会社である Incapital LLC [2]の創設者兼元CEOでもある。TDアメリトレードホールディングコーポレーションの創設者J.ジョセフリケッツの息子TD Ameritrade Holding Corporation
ナブラスカ州出身のトーマスですが、シカゴ大学に入学した時から、家族ともにシカゴブルスのファンであったと公言しています。

フォーブスによると、父ジョーリケッツの2018年の純資産は$2.3ビリオン(約2530億円)。

2020年チームの評価額 $3.2 ビリオン(約3500億円)

 

 

⚾️ サンディエゴ・パドレス 2012年購入額 $800ミリオン(約880億円)


ロナルド・ファウラー Ronald L Fowler(1943年1944年生まれ)

サンディエゴのビール販売会社Liquid Investments IncのCEOです。
2020 年チームの評価額 $1.45 ビリオン(約1590億円)

 

 

 

⚾️ ボストン・レッドソックス 2002年購入額 $660ミリオン(約760億円)


ジョンウィリアムヘンリー2世John William Henry II(1949年9月13日生まれ)
アメリカのビジネスマン。投資管理会社「ジョンW.ヘンリー&カンパニー」の創設者で、カリスマ先物投資家とも言われていいました。
他にも、リバプールフットボールクラブ、ボストンレッドソックス、ボストングローブの主な所有者でもあります。しかし、会社が経営難に音入り、2006年に$2.5 ビリオン(約2700億円)あった純資産が、2012年には$100ミリオン(約100億円)まで減少したと発表。一時は引退を決意していましたが、現在は、$2.8ビリオン(約3000億円)まで回復したようです。

2020 年チームの評価額$3.3ビリオン(約3630億円)

 

 

⚾️ ヒューストン・アストロズ 2011年 $680ミリオン(約748億円)


ジェームス・ロバート・クレーンJames Robert Crane(1954年1月17日生まれ)

テキサス州ヒューストン出身
アメリカの実業家でありジム・クレーンと呼ばれています。クレーン氏は、Crane Capital Group、Crane Worldwide Logistics、Crane Freight&Shippingの会長兼最高経営責任者。彼のビジネスのスタートは姉妹から1万ドルを借りて、航空貨物輸送事業であるイーグルUSAエアフレイトを設立氏、ビジネスを拡大していきました。
ジェームス・ロバート・クレーンの推定総資産は、2.5ビリオン(約2,500億円)
2020 年チームの評価額$1.85ビリオン(約2000億円)

 

 

⚾️ テキサス・レンジャーズ 2010年購入額 $593ミリオン(約640億円)


レイC.デイビス Ray C. Davis
エナジートランスファーパートナーズ(ETP)の共同最高経営責任者(CEO)と会長、およびエナジートランスファーエクイティと手を組み、エネルギー業界で40年間携わり、ダラスを拠点とする投資会社であるAvatar Investments LPを運営。
フォーブス400に登場し、2008年の純資産は$1ビリオン(約1100億円)で367位。
レイ・デイビスの推定純資産は$3.1ビリオン(約3.800億円)

2020 年チームの評価額$1.75ビリオン(約1900億円)

 

 

⚾️ アトランタ・ブレーブス 2007年購入額 $450ミリオン(約495億円)


企業Liberty Media Corporationがオーナー。アメリカのマスメディアで、ジョンC.マローン会長が統括しています。

ジョンC.マローンの推定総資産は$9ビリオン(9,000億円)

2020 年チームの評価額$1.8ビリオン(約1980億円)

 

 

 

⚾️ ワシントン・ナショナルズ 2006年購入額 $450ミリオン(約495億円)


オーナーは、Lerner Enterprisesと言う、創設者のテッド・ラーナーTed Lernerとその家族が所有する会社です。
ワシントンの首都圏の不動産を開発および投資しています。 同社は2000万平方フィートを超える不動産を開発しています。テッド・ラーナーは、(1925年10月15日生まれワシントンDC出身)で、商業や住宅のほか、ニューヨークのチェルシーピアも所有。2015年に、フォーブス誌のメリーランド州で最も裕福な人物と名付けました。
テッド・ラーナーの推定総資産は$5.5ビリオン(約6,500億円)

2020 年チームの評価額$1.9ビリオン(約2090億円)

 

 

⚾️ ニューヨーク・メッツ 2002年購入額 $391ミリオン(約420億円)


フレッドウィルポン(1936年11月22日生まれニューヨーク出身)
アメリカの不動産開発者であり、2008年のマドフのポンジ詐欺事件にあい、その裁判に翻弄された人物でもあります。
2020年9月、スティーブ・コーエン氏に$2.35ビリオン(約2500億円)で売却すると合意しました。新オーナー、スティーブ・コーエンの推定総資産は$14ビリオン(約1兆5400億円)

2020 年チームの評価額$2.4ビリオン(約2640億円)

 

 

⚾️ クリーブランド・インディアン 1999年購入額 $323ミリオン(約350億円)


ローレンスJ.ドラン(1931年2月8日、オハイオ州生まれ)

元弁護士。2年間アメリカ海兵隊で中尉となり、1958年退任後に検察補佐となる。その後、ディンスモア&ドーランの社長兼管理パートナー。

2020 年チームの評価額$1.15ビリオン(約1260億円)

 

 

⚾️ シンシナティ・レッズ 2006年買収額 $270ミリオン(約297億円)


ロバート・カステリーニ(1941年9月23日オハイオ州シンシナティ生まれ)
大学卒業後、Castellini Group of Companies副社長、また果物と野菜の卸売業者Castellini Co.の会長を務めています。
ボルチモアオリオールズ、テキサスレンジャーズ、セントルイスカージナルスの所有権を手にした後、レッズを購入しました。
ロバート・カステリーニの推定総資産は$400ミリオン(約440億円)

2020 年チームの評価額$1.075ビリオン(約1180億円)

 

 

 

⚾️ ミルウォーキー・ブリューワーズ 2005年買収額 $223ミリオン(約245億円)


Mark Attanasioマーク・アタナシオ(1957年9月29日ニューヨーク生まれ)
1982年ダラス投資会社クレセントキャピタルグループを設立後、買収されるも創設者兼上級経営者でもあります。投資グループを代表して、ブリューワーズを購入。
マーク・アタナシオの推定総資産700ミリオン

2020 年チームの評価額$1.2ビリオン(約1320億円)

 

 

⚾️ ロサンゼルス・エンジェルス 2003年買収額 $184ミリオン(約200億円)


アルテ・モレノ Arturo Arte Moreno(1946年8月14日生まれ)
アメリカのビジネスマン、 2003年にウォルトディズニーカンパニーからアナハイムエンゼルスの野球チームを購入しました。モレノ氏はアウトドアシステムの会社を企て、その後$8ビリオンで会社を売却し富を築きました。

アルテ・モレノの推定総資産は。$3.5ビリオン(約3850億円)

2020 年チームの評価額$1.975ビリオン(約2100億円)

 

 

⚾️ オークランド・アスレチックス 2005年買収額 $180ミリオン(約198億円)


John J. FisherジョンJ.フィッシャー(1961年6月1日生まれ)

アメリカのビジネスマン。

ユダヤ系である両親は、ファッションメーカー「ギャップ」の創設者であるドナルド・フィッシャー&ドリスF.フィッシャー

父の相続財産で、オークランド・アスレチックスの他に、メジャーリーグサッカーのサンノゼ・アースクィックスとを購入しました。またスコットランドのケルトF.C.に出資しています。

ジョンフィッシャーの推定資産は$2.1ビリオン(約2,300億円)

2020 年チームの評価額$1.1ビリオン(約1210億円)

 

 

⚾️ ボルチモア・オリオールズ 1993年買収額 $173ミリオン(約190億円)


ピーターG.アンジェロス Peter G. Angelos (1929年7月4日生まれ)

アメリカの弁護士。民主党員。

アンジェロス氏の両親はギリシャ人でアメリカに移民してきました。ピーターが育った環境は、労働者階級で長屋に住んでしたそうです。最初は法律関係の仕事をしており、ボルチモア市議会に任務し、その後メリーランド州が幾つかの訴訟の際、弁護士アンジェロス氏を雇い5年間で$150ミリオン(約160億円)を稼いでいます。

ピーター・アンジェロスの推定総資産は、$2ビリオン(約2,200億円)

2020 年チームの評価額$1.4ビリオン(1540億円)

 

 

⚾️ セントルイス・カージナルス 1995年買収額 $150ミリオン(約165億円)


ウィリアムO.デウィットJr. William O. DeWitt Jr.(1941年8月31日生まれ)

アメリカのビジネスマン。Arbyのフランチャイズ、Reynolds、DeWitt&Coを所有。

カージナルスの他、シンシナティスティンガーズホッケークラブ、ボルチモアオリオールズ、シンシナティレッズ、テキサスレンジャーズも投資しています。

彼の父ビル・ヴィットは、セントルイスブラウンズと、シンシナティレッズを所有しており、もともと野球環境の中で育ちました。

息子アンドリューE.デウィットは、デューイピザの創設者兼CEO。

2020 年チームの評価額$2.2ビリオン(約2420億円)

 

 

 

⚾️ トロント・ブルージェイズ 2000年買収額 $150ミリオン(約165億円)


オーナーは、Rogers Communications Inc.でカナダの通信およびメディア企業。

2020 年チームの評価額$1.625(約1787億円)

 

 

 

⚾️ アリゾナ・ダイヤモンドバックス 1995年買収額 $130ミリオン(約143億円)


ケン・ケンドリックJr. Ken Kendrick Jr1943年生まれ

ソフトウェア開発会社Datatel、Inc.を設立し、テキサスで銀行業界の幹部を務めていました。

2020 年チームの評価額$1.29ビリオン(約1419億円)

 

 

 

⚾️ タンパ・ベイレイズ 2005年買収額 $130ミリオン(約143ミリオン)


スチュアートスタンバーグ(1959年、ニューヨーク州ブルックリン生まれ)

ウォール街の投資家。ユダヤ人家庭で育ち、大学卒業後は投資会社に勤務を経て、ゴールドマンサックスへ。2002年に退職し、2004年にベイレイズの株を48%保有し、マネージメントを引き継ぎました。

スチュアート・スタンバーグの推定総資産は$800ミリオン(約880億円)

2020 年チームの評価額$1.05ビリオン(約1050億円)

 

 

⚾️ シアトル・マリナーズ 1992年買収額 $106ミリオン(約120億円)


ジョンWスタントンJohn W. Stanton

アメリカの実業家、Western Wireless Corporationの創設者、VoiceStream Wirelessの元会長、CTIA元会長。マリナーズの過半数を所有。

2007年にフォーブス「最も裕福な人々」で840位。コロンビアスポーツウェア、ゼネラルコミュニケーション社などの株式を保有しています。2016年に正式にマリナーズのCEOに。

ジョンWスタントンの推定総資産は$1.1ビリオン(約1,210億円)

2020 年チームの評価額$1.6ビリオン(約1600億円)

 

 

⚾️ サンフランシスコ・ジャイアンツ 1992年買収額 $100ミリオン(約110億円)


チャールズBジョンソン Charles Bartlett Johnson(1933年1月6日生まれ)

アメリカの実業家。1947年父のルパート・ジョンソン・ジュニアが投資信託会社フランクリンリソーシズを設立し、1957年にチャールズが24歳CEOに就任。兄弟とともに、さらに事業を拡大しています。

チャールズBジョンソンの現在の推定純資産は$6.7ビリオン(約7300億円)

2020 年チームの評価額$3.1ビリオン(約3410億円)

 

 

⚾️ コロラド・ロッキーズ 1992年買収額 $95ミリオン(約105億円)


チャーリー・モンフォート Charlie Monfort

実業家。ミートパッキングおよび流通会社Monfort of Colorado、Inc.を所有していましたが1987年にConAgra Foodsによって買収され、ConAgra Foods International社長となります。

2020 年チームの評価額$1.275ビリオン(約1400億円)

 

 

⚾️ ピッツバーグ・パイレーツ 1996年買収額 $92ミリオン(約104億円)


ロバート・ヌッティングRobert Nutting(1962年3月29日、ウェストバージニア州生まれ)

実業家。Ogden Newspapers Inc.CEO、セブンスプリングスマウンテンリゾート、ヒドゥンバレーリゾート、ローレルマウンテンスキー場の会長。

2020 年チームの評価額$$1.26ビリオン(約1386億円)

 

 

⚾️ デトロイト・タイガース 1992年買収額 $82ミリオン(約92億円)


クリストファーポールイリッチChristopher Paul Ilitch(1965年6月生まれ)

総収入が$2ビリオン以上とされる非公開企業イリッチホールディングスCEO。

会社を通じて、MLBのデトロイトタイガースとNHLのデトロイトレッドウィングスを所有者してた父が、2017年に亡くなり承継しました。

父マイクの推定資産は、$4ビリオン(約4,400億円)

2020 年チームの評価額$1.25ビリオン(約1375億円)

 

 

⚾️ ミネソタ・ツインズ 1984年買収額 $44ミリオン(約48億円)


ジェームズ・ポーラドJames Pohlad(1953年生まれ)
父である実業家のカール・ポーラド氏は、銀行業で一家の財産を築き、後にミネソタ・ツインズのオーナーでもありました。2009年に父カールが死亡し、彼はツインズの所有権を継承。2009年の父カール・ポーラド氏の推定純資産額は$3.6ビリオン(約3900億円)でフォーブス400で102位。
彼の弟は、映画監督・プロデューサーでもあるビルポーラドです。

2020 年チームの評価額$1.3ビリオン(1430億円)

 

 

⚾️ フィラデルフィア・フィリーズ 1981年買収額 $30ミリオン(約33億円)


ジョン・S・ミドルトン

アメリカのビジネスリーダー、そして慈善家。彼の慈善活動はホームレスを終わらせることに焦点を当ててきたそうです。ミドルドン家は1856年にフィアデルフィアに葉巻生産事業John Middleton.Incからスタートしています。世界で3番目に大きな葉巻会社で、2007年にはフィリップモリスの親会社に$3ビリオン(約3300億円)で売却しました。

ジョン・S・ミドルトンの推定総資産は$3.5ビリオン(約3950億円)

2020 年チームの評価額$2ビリオン(約2200億円)

 

 

⚾️ シカゴ・ホワイトソックス 1981年買収額 $20ミリオン(約22億円)


ジェリー・ラインスドルフJerry Reinsdorf(1936年2月25日生まれ)

アメリカの実業家。弁護士、CPA。

彼は内国歳入庁で税理士として働くも、不動産の最初の財産を築きました。

35年以上ホワイトソックスの責任者を務めています。その他NBAのシカゴブルズを所有しています。チームメンバーにフィルジャクソンとマイケルジョーダンが大きな成功に導きました。

ジェリー・ラインスドルフ推定総資産は$1.5ビリオン(約1650億円)

2020 年チームの評価額$1.65ビリオン(約1800億円)

 

 

⚾️ ニューヨーク・ヤンキース 1973年購入額 $8.7ミリオン(約9.5億円)


ハロルド・スタインブレナーHarold Steinbrenner(1969年12月3日生まれ)
実業家、ヤンキースの会長。2010年に他界した父ジョージスタインブレナーと、2020年4月に亡くなったハロルドの兄からチームを引き継いでいます。

父ジョージ・スタインブレナーの推定総資産は$1.4ビリオン(約1540億円)

2020 年チームの評価額$5ビリオン(約5000億円)

 

 

ヤンキーズはお得な買い物だったか?

さて、こうしてみてみると、買収額が高いからといって、チームの‘価値とは比例しません。買収した年、そして成績や価値によって毎年評価額が変わります。

さて、今年のチームの評価額みてみるとー

 <各チーム購入額と今年の評価額表>

ヤンキースがトップですが、購入額は最下位。購入は1975年ですので、物価が違いますが、当時の購入価格は約9.5億円。

当時の価格を、現在の紙幣価格に変換する電卓で計算するとー(hinflation計算サイトを利用

1975年の$8.7ミリオン(約9億5千万円)→ 2020年$50.77ミリオン(約55億円)

$$50.77ミリオン(約55億)が、$5ビリオン(約5500億円)の評価額ですから、単純計算ですが約100倍になったことになります。評価額も常に変動し、計算方法でも変わるので、正しい額ではありませんが、それでも、70倍〜100倍の数字ではないでしょうか。

その成長のためかわかりませんが、ヤンキースのオーナーは、47年もの間、継承はしていますがオーナー一族は変わっていません。

その他、各チームのオーナーを見てみると、一代で気づいたビジネスマン、時に投資家が多いようです。購入の意図は、チーム買収も投資の一環か、または、野球が好き、地元を応援したいからか。
いづれにしても、その買収の金額に驚愕します。
今年は、ロイヤルズとメッツの2チームの買収で、オーナーも一転し、来年から新たな流れになるかもしれませんね。

※ドル円の変換価格は、年代が多岐にわたるのと、わかりやすくするため、近年のドル円相場の平均で1ドル=110円で計算しています。

参考文献  List of Major League Baseball principal owners    Major League Baseball franchise value by team in 2020  celebritynetworth

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